2018.01.05 その他

社長年頭挨拶(社員向け挨拶要旨)

社長 坂崎 全男
 本年の日本経済は雇用、所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復に向かうことが期待されます。ただし、世界経済については、中国を始め東南アジアなどの経済の先行き、政策に関する不確実性の影響などに注意する必要があります。
 建設市場においては、国内は昨年に引続き首都圏を中心に東京オリンピック・パラリンピック関連の特需や再開発案件、再生可能エネルギー関連などの投資が期待されますが、一方で施工労働力不足や建設コストの上昇懸念があります。東南アジア市場は、依然として日系投資に回復の兆しが見えず、厳しい状況が続くものと思われます。
 このような環境においても、これまでの体質強化の成果に満足せず、「質の高いエンジニアリング企業へ更なる飛躍を!」、「個人力の向上と総合力の発揮」をテーマとした中期経営計画Vision19の各重点施策に真剣に取り組み、より一層の企業体質の強化に努めることが重要となります。
 そこで本年は皆さんに次の3点について真摯に取り組むことを要望いたします。


(1)経営基盤の強化
 安全・品質活動は事業経営の根幹であり、最優先課題です。「無事故・無災害、品質クレームゼロ、交通事故ゼロの達成」を方針とし、リスクの排除や繰り返し事故の撲滅に取り組んできましたが、昨年末までの休業・不休災害の労働災害は4件、品質クレーム1件、交通事故1件が発生しております。
 発生した事象を検証しますと、いずれも危険作業に対する管理が不十分であるといわざるを得ません。現状の管理の仕方を再点検し見直しを行い、リスクの先取り管理を徹底してください。
コンプライアンスに関しては、不正処理が後を絶たない日本企業に対する社会からの不信感と監視の目は益々厳しいものになっています。ルールを無視した行動が経営の根幹を揺るがしかねない事態になることを改めて全員が再認識する必要があります。
 「利益とコンプライアンスが対立するような場合には、必ずコンプライアンスを優先させる」という当社の基本方針をグループ全体で共有し、不正を許さない職場のムード作りと風通しの良い職場環境づくりを心がけ、コンプライアンス遵守の徹底・強化に取り組んでください。

(2)働き方改革の推進
 建設業界、電設業界においても働き方改革の推進に向けて積極的な取り組みが展開されていますが、当社としても従来の取り組みに加え昨年新たな取り組みをスタートさせました。
 一つは、東西本部において若手技術者への施工アドバイスや現場の各種書類作成等を支援し、負荷軽減を図るため、業務支援室を発足させました。他の部門においても、ICT活用による業務の効率化など長時間労働是正に向けた取り組みを具体的に開始しました。
 二つ目は、特定の現場を働き方改革のモデル現場に指定し、勤務面でも目標値を設定し、現場管理を進めるようにしました。取り組みの良かった点や改善が必要な点を全社に水平展開し、会社全体で働き方改革の効果を高めるよう取り組みを進めていきます。 

 働き方改革は全社運動です。現場のみならず、本社部門・間接部門も含めた全社員が業務効率化の観点から仕事の進め方を工夫し、積極的に労働時間短縮の取り組みを進めてください。

(3)新たな課題への挑戦(新技術への挑戦)
 昨年、全社的に技術開発を推進することを目標として、技術本部に技術開発室を設けました。顧客が求める技術に関する情報を全社に募ったところ100件以上の情報が集まりました。現在、これらの情報をニーズが高いものから順次具体化、実現できるよう検討中です。
 新技術への挑戦は、情報・IT・エネルギーに強い住友電設の特徴を活かせるよう、全社の部門が連携して新たな技術開発に取り組むことが必須です。クラウドを活用した電力監視・中央監視のシステム構築もスタートしました。早期に実用レベルに進め大きな成果が生み出されることを期待しています。

 昨年の社長講話で皆さんに「住友電設らしさ」についてお話いたしました。「住友電設らしさ」を示すためには、顧客の真の要望を汲み取り、当社グループが保有する多様な技術を用いて、その要望を実現すること、即ち顧客満足度の高いエンジニアリングサービスの提供を行うことが重要です。そのためにも、大きな成果を上げた現場利益改善の力などを個人の力に止めることなく組織の力に変え、ノウハウや成果を共有することで技術力を向上させ、その技術を蓄積しなければなりません。また、仕事の仕方を工夫し変えることが仕事を効率的に進めることにもなり、個人の成長、会社の発展にもつながります。
 全社員が新しい仕事の進め方に挑戦することで、Vision19に掲げる「個人力の向上と総合力の発揮」を実現し、「質の高いエンジニアリング企業へ更なる飛躍」となるよう全力で取り組んでいただくよう要望いたします。

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