社長あいさつ

取締役社長 坂崎 全男

株主の皆様へ 2022年5月10日

平素は格別のご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
当社グループの2022年3月期(2021年4月1日から2022年3月31日まで)における経営の概況をここにご報告申し上げます。

当期における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大が一時的に落着き、経済活動の一部で持ち直しの動きが見られたものの、総じて厳しい状況で推移いたしました。国内においては、緊急事態宣言の断続的な発出や、部材の供給不足、調達遅延等のサプライチェーンリスクの顕在化や、原油高をはじめとする資源高等の影響もあり、景気回復ペースは鈍いまま推移いたしました。また、当社グループが事業展開している東南アジア地域においても、感染症再拡大による企業活動の停滞や個人消費の落ち込み等、経済の先行きが懸念され不透明な経済状況で推移いたしました。

国内の建設市場におきましては、公共投資は堅調に推移、また、民間投資においてもデジタル関連、物流関連投資等成長分野においては増加基調で推移し、建設市場は一定の回復の動きが見られたものの、企業の設備投資意欲は依然として不透明な状況で推移いたしました。また、当社グループが事業展開している東南アジア地域では、感染症拡大からの反動増等もあり、全般的には回復の兆しが見られたものの、日系企業の設備投資は依然として力強さに欠けた状態が続いており、受注獲得競争は引き続き厳しい状況で推移いたしました。

このような状況の中、当社グループは、従業員並びに関係する皆様の安全を最優先とし、行政の方針・指導に従い新型コロナウイルス感染症拡大の防止に努めた上で、「住友事業精神」と「住友電設グループ企業理念」に基づく経営の基本方針に沿って、電気設備や情報通信設備等の社会インフラ維持に努めるなど、社会の要請に応えるべく事業活動を展開するとともに、2020年度よりスタートした中期経営計画「VISION24」(2020~2024年度:5ヵ年計画)に基づき、「新たな成長戦略と総合力で持続的発展を!」をテーマに掲げ、「総合設備企業グループ」として、各部門の施工力、技術力の底上げに向けて資源を投入し、より一層の成長・拡大を図るため、グループ一体となって取り組んでおります。

この結果、当期の業績につきましては、以下のとおりとなりました。

受注高 1,790億19百万円(前期比10.4%増)
売上高 1,675億94百万円(前期比 8.8%増)
営業利益 130億 5百万円(前期比14.9%増)
経常利益 139億円(前期比16.4%増)
親会社株主に帰属する
四半期純利益
91億40百万円(前期比13.6%増)

受注高につきましては、移動体基地局工事の前期からの反動減等により情報通信工事が減少したものの、国内外での大型工事の受注もあり、一般電気工事やプラント・空調工事が増加したこと等から前期より増加いたしました。売上高につきましても、一般電気工事の大型手持工事が進捗し、前期より増加いたしました。

利益面では、売上高の増加に加え、働き方改革・職場環境改善等、事業の根幹を支える人材の確保・育成のための経費増等をカバーすべく、工事採算の改善、経費削減にグループ一体となって取り組んだ結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期より増加いたしました。

総資産につきましては、前期末より143億3百万円増加の1,610億36百万円となりました。純資産につきましては、主に利益剰余金の増加等により、前期末より70億3百万円増加933の億85百万円となりました。この結果、自己資本比率は55.5%となりました。

配当金につきましては、当期の業績が2021年5月11日に公表いたしました業績予想を利益面において大幅に上回ったことから、株主の皆様の日頃のご支援にお応えするため、前回予想より12円増配の1株当たり49円といたします。これにより当期の配当金は、すでに実施しております中間配当金37円と合わせ、1株当たり年間86円となります。なお、本件は2022年6月23日開催予定の定時株主総会に付議する予定であります。

次期の配当金につきましても、1株当たり年間86円(中間配当金43円、期末配当金43円)を継続させていただく予定であります。

今後の当社グループを取巻く事業環境は、将来に向けては大都市圏を中心とした再開発事業が継続し、再生可能エネルギーをはじめとするカーボンニュートラル関連投資も堅調に推移することに加え、情報通信分野においてもIoT化、5Gサービスの進展等を含めたICT環境の整備は、より一層推進されること、さらには大阪・関西万博関連投資等も期待されます。

しかしながら足元では、新型コロナウイルス感染症の再拡大懸念や、ロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスク、半導体不足、資源高等のサプライチェーンリスク等、依然として先行きは不透明な状況にあり、製造業を中心とした設備投資計画の延期や縮小・凍結による工事量の減少が懸念され、今後の社会情勢、市場動向を注視していく必要があります。

当社グループは、変化の激しい事業環境において、「VISION24」に掲げた重点施策を推進し、人と技術の成長を通して、真に社会から求められる総合エンジニアリング企業を目指すため、「質」にこだわる事業活動により、これまで構築してきました事業基盤をベースに、より一層の成長・拡大を図ってまいります。

株主の皆様方におかれましては、今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2022年5月
取締役社長 谷 信