社長あいさつ

取締役社長 坂崎 全男

株主の皆様へ 2021年6月1日

平素は格別のご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
当社グループの2021年3月期(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における経営の概況をここにご報告申し上げます。

当期における当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により国内外ともに経済活動が一定期間停滞したこともあり、総じて厳しい状況で推移いたしました。国内においては、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じながらも社会経済活動レベルが徐々に引き上げられ、また当社グループが事業展開している東南アジア地域においても、経済活動再開の動きが広がるなど、一部で持ち直しへの動きがみられました。

しかしながら、国内外ともにワクチン普及による新型コロナウイルス感染症の影響が早期に収束へ向かうことへの期待感はあるものの、新型コロナウイルス感染症再拡大による企業活動の停滞や個人消費の落ち込み等、経済の先行きが懸念され、非常に不透明な経済状況で推移いたしました。

国内の建設市場におきましては、公共投資は堅調に推移し、デジタル関連投資等成長分野においては増加基調で推移いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により企業の設備投資意欲が減退しており、民間設備投資は総じて低調に推移いたしました。さらに、当社グループが事業展開している海外では、東南アジアにおける日系企業の設備投資は力強さに欠けた状態が続いており、受注獲得競争は一層厳しさを増した状況で推移いたしました。

このような状況の中、当社グループは、従業員並びに関係する皆様の安全を最優先とし、行政の方針・指導に従い新型コロナウイルス感染症拡大の防止に努めた上で、「住友事業精神」と「住友電設グループ企業理念」に基づく経営の基本方針に沿って、電気の安定供給等の社会インフラ維持に努めるなど、社会の要請に応えるべく事業活動を展開するとともに、2020年度よりスタートした中期経営計画「VISION24」(2020~2024年度:5ヵ年計画)に基づき、「新たな成長戦略と総合力で持続的発展を!」をテーマに掲げ、「総合設備企業グループ」として、各部門の施工力、技術力の底上げに向けて資源を投入し、より一層の成長・拡大を図るため、グループ一体となって取り組んでおります。

この結果、当期の業績につきましては、以下のとおりとなりました。

受注高 1,621億40百万円(前期比 3.1%減)
売上高 1,540億53百万円(前期比10.9%減)
営業利益 113億19百万円(前期比16.7%減)
経常利益 119億37百万円(前期比15.9%減)
親会社株主に帰属する
当期純利益
80億48百万円(前期比17.6%減)

受注高につきましては、国内外ともに新型コロナウイルス感染症の影響により、企業の設備投資が減少していることや、受注獲得に向けた営業活動への制約を受けたこと等もあり、前期より減少となりましたが、デジタル関連投資等成長分野においては堅調に推移したこともあり、一定水準の受注量を確保できました。売上高につきましては、大型工事竣工時期の端境期であったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、短工期案件が減少したことや、一部工事での進捗遅れ等もあり、前期より減少となりました。

利益面では、工事採算の改善、経費削減にグループ一体となって取り組んでまいりましたが、売上高の減少により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期を下回る結果となりました。

総資産につきましては、前期末より84億4百万円増加の1,467億33百万円となりました。純資産につきましては、主に利益剰余金の増加等により、前期末より103億84百万円増加の863億81百万円となりました。この結果、自己資本比率は56.5%となりました。

配当金につきましては、当期の業績が2020年7月30日に公表いたしました業績予想を上回ったことから、株主の皆様の日頃のご支援にお応えするため、前回予想より4円増配の1株当たり39円といたします。これにより当期の配当金は、すでに実施しております中間配当金35円と合わせ、前期より4円増配の1株当たり年間74円となります。なお、本件は2021年6月24日開催予定の定時株主総会に付議する予定であります。

次期の配当金につきましても、1株当たり年間74円(中間配当金37円、期末配当金37円)を継続させていただく予定であります。

今後の当社グループを取巻く事業環境は、将来に向けては大都市圏を中心とした再開発事業が継続し、再生可能エネルギー関連投資も一定水準で推移することに加え、情報通信分野においてもIoT化、5Gサービスの進展等を含めたICT環境の整備は、より一層推進されること、さらには大阪・関西万博関連投資等も期待されます。

しかしながら足元では、ワクチンの普及により新型コロナウイルス感染症の収束が期待されるものの、流行の再拡大により、依然として先行きは不透明な状況にあり、製造業を中心とした設備投資計画の延期や縮小・凍結による工事量の減少が懸念され、今後の社会情勢、市場動向を注視していく必要があります。

当社グループは、変化の激しい事業環境において、「VISION24」に掲げた重点施策を推進し、人と技術の成長を通して、真に社会から求められる総合エンジニアリング企業を目指すため、「質」にこだわる事業活動により、これまで構築してきました事業基盤をベースに、より一層の成長・拡大を図ってまいります。

株主の皆様方におかれましては、今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2021年6月
取締役社長 谷 信